鯖江市の忠霊場

ぼくが子どものころ時々遊んだ場所の中で,当時は何も知らずに,何も考えずに遊んでいた場所があります。

陸軍墓地。すなわち嶺北忠霊場。
戦争で亡くなった人たちの墓地だってのは知っていたけれど,ただそれだけの場所でした。
年を重ねるにつれ,その意味というものも僕の中で少しずつ変わってきています。



桜のキレイな場所なので春に時々訪れることもあったし,ここから西山公園まではちょっとしたハイキングコースのようになっており,子どもたちと散歩したことも何度かありました。

 

この日も西山公園まで往復しました。




一昨年,この陸軍墓地内にあった番宅(戦時中に兵隊の休憩所として地元の篤志家が建築寄贈したものだそうです)が取り壊され,福井県遺族連合会により「福井県平和祈念館」というもの建設されました。

そのうち見に行こうと思いつつ今回はじめてこの平和祈念館を見学してみました。

 

出征兵士による寄せ書きや,軍装・装備等の遺品や遺書などが展示されています。
「死亡通知書」などというものもはじめて見ましたが,こんな紙切れ一枚で「比ニテ戦士サレ・・・」なんて通知が来ていた時代があったんだと。たった60年前のこと・・・

 


 

一度はこういうところをじっくり見てみると,何か感じるものがあるはずです。
なおこのあたりは,鯖江36連隊の射撃訓練場だったそうです。



鯖江市にはもう一箇所,同じような場所があります。
こどものころよく遊んだ琵琶山。

近くを通りかかったので子どもと一緒に登ってみました。3階建てのビルくらいのちょっとした山で,当時はかんけりをしたり鬼ごっこをしたりするのにちょうど最適な場所だったんです。



いちばんてっぺんに建つ忠魂碑を見て恥ずかしながらはじめてここが戦没者霊場だったのだと知りました。



福井県出身では唯一の内閣総理大臣岡田啓介海軍大将(二・ニ六事件のときの首相です)の名が刻まれた石碑。嶺北忠霊場は陸軍墓地って呼ばれてたけど,ここは海軍の墓地なんでしょうか。
気になったのでいろいろと検索してみたんだけどネット上にはほとんど情報がありません。そして調べてて気付いたんだけど「忠霊場」って単語で検索すると,福井県内の「忠霊場」しかヒットしません。忠霊場ってのは福井県内にしか存在しないのですかね(忠霊塔は全国各地にある事が分かりましたが)。

また,遺族の高年齢化が各地で問題になっているということも分かりました。この琵琶山も一部が崩れかけていました。予算とかも厳しいんでしょうか・・・

この記事で特に何かを訴えようとかそんな意図は全くありませんが,やはり悲惨な戦争のことを忘れてはいけないと単純に僕は思います。

この記事へのコメント

  • ガッツ

    こうゆうの大事にしないと
    こうゆう施設の存在を「過去の戦争を認める事だ、けしからん」という方がたまに居ますよね。残念です。
    そうゆう過去があったのは事実で、それをしっかり認識して、今の平和を望みましょう。
    私が育った小学校の校庭に結構大きな忠魂碑がありました。私はクラスの奴らと一番大きな石にしがみついてどこまで上まで登れるか!ってやってました。私はヘタレなんでほとんど登れませんでしたけどね。
    2009年04月25日 14:48
  • おお、陸軍墓地ね
    僕も子供時代はよく遊んだなぁ。
    その時は“リックンボチ”と意味も解らず呼んでました。
    三角ベースやっててたまに年寄りに怒られたけど、老人は怖くなかったので無視して遊んだな。
    大きくなって歴史に興味持って勉強していくうち意味が解るようになって、多少右よりな考えになった僕は子供時代の行動を恥じました。
    平和祈念館が出来たときは、密かな期待を抱きつつすぐ行きました。
    戦争の悲惨さを訴えるというより、コアな軍装ヲタや戦時グッズマニアが喜びそうな内容で、
    期待はおおむね裏切られませんでした…w
    2009年04月25日 21:02
  • poptrip

    ガッツさん
    まったくおっしゃるとおり。
    右も左も関係なく過去を含めて自分の国を卑下するようなことは僕はするべきでないと思っております。
    2009年04月25日 21:19
  • poptrip

    ろさん
    僕は中学校のとき部活で陸軍墓地まで走らされたような記憶があったりもして。

    確かに戦争の悲惨さを伝えるというよりは軍事オタ(オレ含む)が喜びそうな内容のほうが多いかしら。史料としてもなかなか貴重なものもあるのではないかと思います。でも遺書だとか(人の死というものはやはり重いです)そういうのを見ると心が動くのも事実で。

    鯖江もあの戦争にこんなに深く関わっていたんだと認識するためにも多くの人に足を運んでもらいたいと思っています。
    2009年04月25日 21:24
  • nippar

    戦争体験者
    時々、思い出したようにうちの義祖父が戦争の話をしますよ。話をするときは、きっと今の平和を感じているときなんだと思います。
    カエルやヘビを食べるのは当たり前で、あれも食べた、これも食べたと言ってます。食べないと自分が死んじゃうからね。

    あ、それから倉(田舎なのであるんですよ~~)を整理をしていた時、旦那が戦争に行く前に義祖父が書いた「遺書」を数枚 発見しましたよ∑( ̄□ ̄;)ナント!!義祖母宛、息子宛、あと誰か。戦争に行く決意をかいまみる事が出来ました(内容は知らないんですけどね)
    本当に平和ですよね・・・。
    2009年04月27日 11:16
  • poptrip

    ぼくは
    生でそういう戦争体験というものを聞いた事がほとんどありません(聞いてみたいのですけれど)。
    そういう貴重な(といったら語弊がありますね,悲惨といったほうが適当でしょうか)体験は後世に伝えていかなければならないと思うのですが。
    2009年04月27日 20:32

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