動くハルキと「ノルウェイの森」の謎

僕の大好きな作家・村上春樹がエルサレム賞を受賞したというニュースが大きな話題となっているようです。ニュースなんかでも採り上げられていて受賞スピーチの映像が流されていました。




動く村上春樹を見たのは実ははじめて。
極端にメディアへの露出を嫌っていたため映像ってなかったんですよね。安西水丸のイラストではよく見てたんですが。


ついでにカフカ賞とかを受賞したときの映像も見つけちゃった。




なんとなくうれしい。



さて,村上春樹の面白いエッセイに「ニュールーディーズクラブVol.3(シンコー・ミュージック)」に掲載された『―木を見て森を見ず―「ノルウェイの森」の謎』というものがあります。この雑誌はどちらかといえばマイナーなロック専門誌なのですがビートルズ特集であるこの号に特別寄稿という形で発表されています。

小説「ノルウェイの森」を出版してから,「Norwegian Wood」は,実は「ノルウェイ製の家具」の誤訳ではないかという意見が出てきたそうで,これについて彼の意見を書いたものでなかなか興味深いです。

アメリカ人やイギリス人に聞いても,「ノルウェイ製の家具」と「ノルウェイの森」にはっきりと二分されるそうで,結局は真相はジョン・レノンにしか分からないのだけれど,「Norwegian Wood」というのは、正確には「ノルウェイの森」ではないが同様に「ノルウェイ製の家具」でもないというのが自分の個人的な見解であるとまとめています。誤訳かもしれないけれども「ノルウェイの森」って素敵な題ですよね,とも。

僕だって「ノルウェイ製の家具が素敵でしょ」なんて歌詞よりも「わたしの部屋,ノルウェイの森みたいで素敵でしょ」のほうが断然好きです。

このエッセイには最後にすごいオチがあるんですがね。 
いまのところこのエッセイは単行本化されていないようだし,オチは敢て書かずにおきます(ネットで検索するとたぶんオチまで書いちゃってるサイトが見つかると思います)

ビートルズの「ノルウェイの森」
もちろん大好きな曲ですが(歌詞を含めて),
ぼくの持っているCD「RUBBER SOUL(CP32-5326)」での表記は
ノルウェイの森」ではなく「ノルウェーの森」となってるわけで・・・

まあ「Norway」は,ノルウェイもノルウェーもどちらも正確ではないというのが村上春樹の個人的な見解になるのかしら(笑)。ちなみに外務省のHPでは「ノルウェー」と表記されております。でもなんとなくノルウェイのほうが好きだな,僕も。

春樹1.jpg 春樹2.jpg

この記事へのコメント

  • nadanosizuku

    平成の零戦
    たしかに
    『ノルウェイの森』は、余韻に独自の存在感がありますね。といいつつ、わたしはまだ読んだこと無いのですよ、、知ってるけど、聞いたことあるけど、読んでない。何故そうも言えるかというと、このタイトルのヒビキには、やはり記憶に残る魅力があるからだと思います。でも何時かは、近い将来には読まないと。
    うん、この機に読みたくなりました。ありがとうございます。
    こんにちは。
    2009年02月21日 00:50
  • nadanosizuku

    追記
    わたしも
    『ノルウェイ』が好きです
    2009年02月21日 00:59
  • nem

    Unknown
    この小説が出た当初の、あらゆる芸術の命題は「セックスと死」らしいんですが、いまじゃそれすらポップカルチャーに為っちゃいましたね。なんだかなあ。
    2009年02月21日 02:01
  • mika

    Unknown
    『卵と壁』全文読みました?検索すると全部和訳されたものが出てきました。
    やっぱり村上さんらしい文でした。でもそれをあの場で言えるってスゴイなぁ。

    しかし安西さんのイラスト似てますよね(笑)

    ちなみに村上さんは大好きですが、村上さんが好きなフランツ・カフカは苦手です・・。あの文章を15歳で読んで衝撃を受ける・・かぁ。それもスゴイなぁ。
    2009年02月21日 09:30
  • poptrip

    nadanosizukuさま
    確か村上春樹は,「女性には小説を薦めたり貸したりしてはいけない。」といっていたような気がします(理由を説明するのは割愛)。
    nadanosizukuさんは男性ですよね?男性には「ノルウェイの森」オススメしますよ(笑)
    若い頃には,性描写に拒否反応を示す人も周りにはいましたが・・

    外来語の日本語表記は難しいですね。僕もノルウェイのほうが発音的には合ってるんじゃないかと。
    ジャズの帝王,Miles Davisは「マイルス」じゃなく「マイルズ」とすべきだと村上春樹は言っていました。
    ピーター・ガブリエルがいつの間にかピーター・ゲイブリエルに変わってたり。サッカー選手のクーリットも昔はフリットって言ってたんですけどね・・
    2009年02月21日 11:02
  • poptrip

    nemさん
    僕はこの小説は,村上春樹らしい恋愛小説(「死」がテーマになってることは間違いない)と捉えています。
    ちなみに,僕はこの小説を10回以上通して読んだので登場人物の名前を今でもすべて言えちゃいます。。

    >いまじゃそれすらポップカルチャーに為っちゃいましたね

    ネットの影響ってのが大きいと思いますね。なんだかなあ。
    2009年02月21日 11:21
  • poptrip

    mikaさん
    全文読んでみました。村上春樹らしい文ですね。自分の父親のことを語るってところが彼にしては非常に珍しいと感じましたが。

    安西水丸のイラストは,笑っちゃうくらい似てますよね。誰にでも書けそうで書けないってところがやっぱプロなんですよね。

    カフカ・・手をつけてません。
    村上春樹の好きな作家いくつか読んでみましたがあまり魅力がわからなかったんですよね(フィッツジェラルドとかディッケンズとか)・・「カラマーゾフの兄弟」だけは面白かったですけどね。
    カフカの「城」。今度,挑戦してみます。
    2009年02月21日 11:36
  • ゆり

    Unknown
    映像を見た第一印象は、この方があの村上春樹か~でした。
    (イメージが全く浮かばなかったので)

    ノルウェーがノルウェイであるように、
    これからはエッセーをエッセイと書くようにします。
    こっちの方がしっくりきたし、何より格好良さげ(^^ゞ
    2009年02月21日 15:04
  • poptrip

    エッセー
    という表現があるとは僕は知りませんでした。
    エッセイのほうがしっくりくるというか,エッセイはエッセイ以外の表記方法がないと思ってました・・・時には「随筆」って書くのも和風でいいかも(笑)

    村上春樹は小説よりエッセイのほうが面白いという人も時々います。ぼくがはじめて読んだ村上春樹の本は「日出る国の工場」というエッセイでした。
    2009年02月21日 23:57

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