2016年05月30日

石徹白からの三ノ峰(途中撤退)【後編】

銚子ヶ峰で10分ほど休憩をした後,三ノ峰を目指して登って行きます。
かなりブルーな山歩きです(笑)
気分はチョベリバ(死語)ですよ。
もうただのピークハント。実績作り。義務的な機械的な唯の作業的な。

銚子ヶ峰から無情にもどんどん下って行きます。標高で120〜130mほど下ったんじゃないかな。
そして当然登り返し。一ノ峰,二ノ峰,三ノ峰とどんどん標高があがっていくので登り返しの標高差ももちろん大きくなっていきます。

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鞍部から一ノ峰への激登り。

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ここが一番キツかったかも。
しかも,笹に覆われているもんで・・前回の記事の通り不気味な軟体動物の存在が頭に引っかかっておりまして気持ち的にもなんだかね。

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一ノ峰(1839m)に到着(8:36)

銚子ヶ岳から39分でした。
特に感慨もないのでそのまま通過します。

もちろんここから一旦下って二ノ峰に登るという地獄が待っております。

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とにかく笹が気になって仕方がない(笑)
一ノ峰の登り程ではありませんがかなりキツい。何度も立ち止まりながら山頂に到着(9:06)

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二ノ峰(1962.3m)

いちおうここが福井県最高峰でございます(福井県最高地点は三ノ峰避難小屋の裏の2095m地点)。

三角点はこの後ろの笹薮の中にあるよう。
三角点大好きっ子の僕でもこの藪の中に突っ込んでいく勇気はありません。何度も繰り返しますがあの軟体生物を見つけてから僕は笹薮恐怖症に陥ってしまっているのですw

ちょっぴり休憩してから三ノ峰を目指します。もちろんもう別山に行く気なんてさらさらありません。そんな気力は全くない!

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一瞬だけガスは晴れて

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三ノ峰っぽい山が目の前に見えました!

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ロープ場を過ぎたら

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雪渓が現れまして・・
困ったことに先人の足跡が見当たりません。
直登すればいいのかトラバースすればいいのか,道がどこに続いているのかガスが再びあたりを覆ったためよく分からないのです。あの軟体生物の存在が頭にこびりついて離れないため笹薮に突っ込む気にもなりません。
いちおう軽アイゼンを着けて雪渓を少し進んでみたのですが・・・こここ怖〜いっす。ストックがあれば多少違うのかもしれませんが,ビビリ君の僕は数メートルで引き返しました。こういうときソロだと相談したりルートを手分けして探したりすることができないので困ります。それだけの知識と技術のある人なら問題ないのですが僕には残念ながらそういうものが不足していることを自覚していますし,1年くらい前に白山でプチ滑落している苦い経験があります。だいたい急きょ予定を変更したため下調べをまったくしていなかったという迂闊さの結果でありまして。

三ノ峰に登ったって何にも見えないだろうし,今まで2回登ってるし,ここまで散々書いてきたとおりテンションはかなり低め。

ちーん。
山は逃げない。
(よたよた氏の表現をお借りしました)

9:38,標高約2,000m地点にて撤退を決定。
幸いなことに未練はほとんどない。

下山途中で何人かの方とすれ違います。
僕も方向転換して彼らに着いて行って三ノ峰に登るという選択肢もあったのですがヘタレなぼくはメンタルリセットすることなどできずおとなしく下って行きます。

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久し振りに見たカタツムリ

そしてまた別の苦難が。
三ノ峰・別山名物の羽虫攻撃です。
登りではほとんど気にならなかったのですが,気温が上がってきて活動が活発になってきたんでしょうか。
ほんとに腹立ちますね,やつら。耳元で「ぶーん」ってなるわ眼鏡にとまるは,もう踏んだり蹴ったりですよ。

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銚子ヶ峰山頂(10:53)

相変わらず何も見えない。ちょっぴり休んで再び歩き出します。

さて,ガスだらけの風景写真を載せてもアレなんでイワカガミちゃんとイワナシちゃんのサービスショットを。

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この子たちは普通下の方に向いて花を咲かせるため中身がどうなってるかは今までちゃんとみたことがなかったんですよ。ほら,なんかスカートの中を覗いているようなね・・・普段隠されている秘部を覗き込んでいるようで興奮しませんか。ああ,しませんね失礼しました。

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下りは慎重に。
睡眠不足と体力の消耗も激しいのでゆっくりと。

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石徹白の大杉

最後の石段が膝にきます。

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12:33に登山口到着。

いつかはリベンジを・・・しませんなたぶん。
あるとしたら上小池から三ノ峰へ登って二ノ峰まで下るというパターン。いちおうこれでログは石徹白と三ノ峰で貫通しますからね。


【実績行程】
05:43 石徹白登山口
05:51 石徹白の大杉
06:35 おたけり坂下(休憩5分)
07:03 神鳩ノ宮避難小屋(休憩6分)
07:46 銚子ヶ岳山頂(休憩11分)
08:36 一ノ峰
09:06 二ノ峰(休憩7分)
09:37 標高2,000m地点雪渓(ここで撤退)
09:51 二ノ峰
10:15 一ノ峰
10:53 銚子ヶ峰(休憩10分)
12:33 石徹白登山口

獲得標高:1,330m
距離:15.5km
歩数:約33,000歩




おつかれっした〜

なお,この日南竜にテン泊し白山に登った知人によれば,翌日には天候が回復し,なかなかよかったよと・・・orz




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2016年05月29日

石徹白からの三ノ峰(途中撤退)【前編】

5月28日(土) くもり

前日,なぜだかなかなか寝付けませんでした。

夜中の0時30分ごろになっても眠ることができず・・・「こうなったら早起きできなければ山登りは中止だな。天気もあんまりよさそうじゃないし。」と,目覚まし時計のアラームもセットせずに。ソロで登る場合こういう風に自由度があるからいいんですよね。みんなで行く場合はこういうことができませんからなあ。

で,結局・・・3時前に目が覚めてしまいました(笑)
2時間ちょっとしか寝てないんだけど。起きちゃったからには山に登るしか選択肢がない(僕の場合,二度寝するという選択肢はないのです!)。

ということで身支度をして出発。
いちおう上小池からの三ノ峰・別山を考えていたのですが,想定していたよりも早く起きてしまったので,これは前から狙ってた石徹白(いとしろ)からの三ノ峰(あわよくば別山まで)というロングコース(三ノ峰往復で17kmくらい?)に挑んでみるかと急きょ予定変更。

3時20分に自宅を出発。
石徹白というところへ行くのはもちろん初めて。そんな地名も山登りをするまでは僕は知らなかったし未知の世界。山登りをすると普段絶対にいけないような地域に行けるというのが楽しみでもあります(旅行好きの僕にとっては)。

道の駅九頭竜を過ぎてから左へ。

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いくつかの集落を過ぎると(こんなところにも人が住んでるんだなあ・・)

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放流してる石徹白ダムの姿が目にはいり思わず車を停めてパチリ。なかなかの光景ですよこれは。

ダムを過ぎるとしばらくはすれ違い不可の狭い道が続きます。
こういう道の運転には慣れてますけど・・対向車が来ないことを祈りながら走るのは精神衛生的によくありません(帰りには3台のクルマとすれ違うことになりちょっぴり苦労しました)。

岐阜県に入り,石徹白集落までくると道は一旦広くなり,神社で左折し再び一車線の道をしばらく行くと登山口です。

20〜30台程度停めることのできる駐車場の先客は5台ほど。どうも釣り目的の方もいるようで。

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そそくさと準備を整えて出発します(5:43)。

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まずは石段を登って行きます。これがなかなか堪えます。
ウォーミングアップにはちょっと負荷が大きい。

石段を登り切ると特別天然記念物である石徹白の大杉(幹周/14.0m、樹高/25m、樹齢/伝承1800年)が現れます。これはすごい木ですね。山に登るといろいろな巨木を見ますが,これは今まで見た中でも最高レベルなんじゃないかと。

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しばらく急登が続き,この後は平坦な道と短い急登の繰り返し。
途中,一人のおじいさんを抜いてどうも僕が先頭に立っちゃったみたい(これがまずかったんだけど・・・)。

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ブナ林を抜けると

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おたけり坂の標柱(6:35)。

なんかここから急登が始まりそうなのでいったんここで休憩をとります。

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急登。
そして「かむろ杉雨宿りの岩屋」を過ぎ

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登山口から3km

の標柱を過ぎると(このコースには1kmおきにこのような標柱が立っているのです)

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神鳩の宮避難小屋(7:03)

に到着。
立派な小屋ですね〜。

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5分ほど休憩して出発。
そこそこの斜度の登りが続き,林を抜けると笹だらけの道に変わります。

で,ここまで特に言及してこなかったんですけどこの日の天気はですね・・・天気予報通りのくもり。いちおう登山指数はAだったから上の方まで登れば雲の上に出るんじゃねえかと淡い期待も持っていたんですが・・

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ガスだらけでなーんにも見えないんですよ。
ホントならこのあたりはきっと周りの山々を見渡しながらの気持ちいい稜線歩きなんじゃないかと思うんですけど・・

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母御石

笹だらけの道を歩いていて僕は気づきました。

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ええ,

登山道にこいつらがいることを。

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ワオッ!
オーマイガッ!
なんか気持ちの悪い虫が続々と登場(笑)
これってヒルなの?鈴鹿の山で血を吸われた学生時代の衝撃が頭をよぎります。
ヒルじゃないにしても気持ち悪すぎ・・ww

※自宅に帰ってからネットで少し調べてみたんだけど正体は判明せず。ヒルではなそうなんだけど・・・ご存知の方がいらっしゃれば教えていただければ幸いです。

【2016年6月1日追記】
賢明な読者様のおかげでこの虫はノハラナメクジだということが判明しました!



ただえさえガスだらけで鬱憤がたまっているところに大量の不気味な軟体動物の存在が明らかになったことで僕のテンションはダダ下がり。
しかも笹が濡れているもんでズボンは膝から下がびしょ濡れ(スパッツは持ってたけどつけなかったバカ)。ゴアテックスの防水がなされているはずのトレッキングシューズも帰りには靴下がびしょびしょの状態でした・・・orz

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いちおう二ノ峰までは行くことにしよう。三ノ峰は・・二回ほど登ったことがあるし二ノ峰まで行ってガスが晴れなかったらおとなしく引き返そうと少し重い足取りで登り続けます。

なんとか銚子ヶ峰山頂に到着(7:46)。
登山口から2時間03分でした。

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三等三角点 銚子峰(1810.39m)

もちろん

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なーんにも見えません。
別山はもちろん槍・穂高・立山・乗鞍なども見えるということなのですが・・
ここまであんまりいいことがないなあ。やはり家でおとなしく二度寝するべきだったのか。

なんかしんみりしてきちゃったので(笑),
このあたりで,今回の山で見かけたお花の写真を一気に。
花の写真をブログ載せるときは名前を調べるのにとても時間がかかってしまうので困るんです。かといって名前が間違っている可能性もあるのでございます(泣)

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ユキザサ

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ミツバオウレン

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スミレ/イワカガミ

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ミヤマキンポウゲ

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ツバメオモト

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ハクサンチドリ

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イワナシ

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ミネザクラ

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ツマトリソウ

(つづく)


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2015年09月09日

白山三十六景

いやあ最近,山に登ってませんね〜。
白山で滑落したショックが尾を引いておりまして・・・ということもないのですが天候とスケジュールがうまく合わなくて。まあ,何人かの人に言われたのが「あなたの登山には余裕がない」ということ。うん,思い当たります(笑)
今後は,すこし余裕を持ったゆったりとした山歩きを楽しもうかと・・ただせっかちな性格なもんでね。

最近,友人に誘われてとある山登りの団体に所属することになりました。どうもその団体は福井県山岳連盟と言うところに加盟しているらしく,山岳連盟からのいろいろな情報が所属団体を通してメールで送られてきます。

先日,白山に関してこんな情報が。
「9月2日より,気象庁が白山の噴火警戒レベルの運用を開始しました」と。
そう,白山もれっきとした活火山なんです。まあ登山前に気象庁のWebサイトで情報を確認するというのもアリじゃあないかしら。

まあこれだけじゃ記事としてどうもイマイチかと思うので白山の写真をいろいろと。三十六景と題して36枚紹介したいと・・・


鯖江市(自宅近く)より(2015年8月)


立山より(2015年7月)


別山より御前峰・大汝峰(2015年6月)


加賀甲より(2015年5月)


荒島岳より(2015年5月)


文殊山より(2015年4月)


鬼ヶ岳より(2015年2月)


野坂岳より(2015年2月)


三床山より(2014年11月)


大汝峰より剣ヶ峰・御前峰・翠ヶ池(2014年10月)


赤兎山より(2014年10月)


常念岳より(2014年9月)


能郷白山より(2014年9月)


弥陀ヶ原より御前峰(2014年6月)


銀杏峰より(2014年5月)


日野山より(2014年5月)


富士写ヶ岳より(2014年5月)


こつぶり山より(2014年4月)


鯖江市(自宅近く)より(2013年12月)


国見岳(福井市)より(2013年6月)

・・・えっと・・・36枚集めようと思ったんだけど,面倒臭くなりまして・・いつものことですが(笑)
本日はこんな感じで。
ていうか,白山て登るより見てるだけの方が楽しいんじゃね(爆)
いやいやそんなことありません。また挑戦しますよ。ほとぼりが冷めたら。

今週末からはまた山に登ろうかと思っております。慎重に慎重を期して。
月末には南アルプスという計画もありまして・・・

みなさんもご安全に!


posted by poptrip at 20:30 | Comment(4) | TrackBack(0) | 白山・別山・三ノ峰 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月01日

別当出合から別山ピストン【番外編】

先日の記事の通り,別山に登ったときにちょいとやらかしちゃいました。

ええ,下山中に崖から落っこちたんです。2mほどですが,れっきとした滑落です。
滑落とは「登山の際に足を踏み外したりして、急斜面を滑り落ちること。」たとえ1mであろうと滑り落ちれば,滑落なのです。

とりあえず自分を戒めるという意味も込めて状況をまとめてみます。字数の多い長い文章になるので興味のない人はスルーしてください。ブロガーの習性としてちょっとした出来事は記事にしちゃうというものがあるので何か起こるとすぐにブログ用の写真を撮影してしまう僕ですが,パニクっていたこともあって写真を撮ることなんて思いつきもせず現場の写真は1枚もありません。ええ,そういう状況だったんです。

足を滑らせて,足の方から落ちたんであればそれほど大事ではないのですが,どうも足を乗せた石で滑って変な体勢で落っこちて一回転したようでありまして・・・そこらへんが自分でもよくわからない。

気づいたら頭を下にして岩みたいなところに引っかかってたという・・・ワオッ!
もし崖下まで落ちても7〜8mほど下にある登山道で止まっていたとは思うのですが岩に引っかかったのはラッキーでした。

頭はぶつけていないのでとりあえず手足が動くかどうか,骨が折れてないか確認。
なんかいろいろ痛いけど手の指も足の指も普通に動かせます。ゆっくりと立ちあがって登山道に自分で戻り,首から下げていたデジタル一眼レフカメラの電源が入るかどうか確認します。土がいっぱいついたカメラですが電源は入った。よかった・・

親子の登山者が通ったので状況を説明。
「ここで滑って落ちちゃいました。気を付けてくださいね」
「大丈夫ですか?けがは?」
「ええ,なんとか大丈夫みたいです。ありがとうございます」

話をしているうちに,あることに気づきます。
なんか周りの景色がぼんやりしていまして・・・

メガネがないッ!

あわてて他の持ち物を落としていないか確認。
財布もスマホも車のカギも幸いなことにポケットからこぼれず残っていたので一安心。
しかしメガネがないというのは一大事。僕はお風呂と寝るとき以外は常にメガネをかけていますからね。もう体の一部と言っても差し支えないくらいのもの。

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あわてて落ちたところに戻りメガネを探します。
メガネメガネ・・と往年の横山やすしのように(わらえねーな)。
ぼんやりとしか見えないのでほとんど手探りです。

しばらく探すと,奇跡的にメガネが見つかりました!

よかった・・・

とメガネをかけてみるのですがどうもおかしい。

別の人のメガネじゃねーか!

たぶん同じようにここで滑落してメガネを落としちゃった人がいたんじゃないかと勝手に想像します・・

必死に自分のメガネを探し続けます。
「あなたはちょっと休んでてください。私が探しましょう」
と,さきほどの親子のお父さんが探してくれました(本当に親切な方でした。ありがとうございました)。

メガネのない豚はただの豚だ

メガネがないと僕の行動はかなり制限されてしまいます
いちおうぼんやりと周りは見えるから気を付けてゆっくり下りれば別当出会いまでは歩くことは十分可能。ただ一番の問題はクルマの運転ができないこと・・・
草木の生い茂る斜面でメガネを見つけるのは困難を極め,しばらくしてあきらめることにしました。

「ありがとうござました。メガネはあきらめます」
「大丈夫ですか?」
「ええ,なんとか下りれると思います」

親子に別れを告げた後もしばらくメガネを探していると,通りがかったカップルが

「大丈夫ですか?どうしたんですか?」と。
「メガネを落としちゃいまして。ところで市ノ瀬まで下りれば携帯はつながりますかね?」
「僕もauなんですけど白峰まで下りないと携帯は通じないんですよ」

そう,白山ってほとんど携帯が通じないんです!!(auの場合)
ヨメに電話して自宅にある(と思われる)予備のメガネあるいはコンタクトレンズを持ってきてもらおうか。しかしヨメが果たしてこんなところまで運転してこれるか?もう夕方だし。車を置いてタクシーとかバスとか電車で帰ろうか。金かかかるしなあ。別当出合から白峰までは10km以上あるよな。メガネがないと運転できないけど10kmも歩くのはしんどいしなあ。そういえば別当出合に公衆電話があったかな。まあ市ノ瀬までいけばどこかで電話は借りれるだろう。
いろんなことを考えながらぼんやりとしか見えない足元に気を付けてゆっくりと慎重に慎重におりていきます。気分は最悪。ちょっぴり気になっていた股関節の痛みなんてすっかり忘却の彼方。

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別当出合で土まみれの手と顔を洗い,心を落ち着かせます。

あ。そういえば,クルマの中にスペアのメガネがあったような・・
クルマに戻り必死にメガネを探したところ,ありましたよ。ありました。メガネがまるでダイヤモンドのように見えました。

そのままクルマで白峰辺りまで下り,携帯が通じるようになったところでヨメに電話。4時を過ぎても下山したという報告がないのでかなり心配していたよう。7時前に無事自宅に到着。
疲れ切った僕ですが体の疲労感よりもとにかく自己嫌悪。精神的ショックがでかい。体の節々が痛いので翌日会社を休むことを決定(もともと休みをいれていたんだけど出社するつもりだった)いたしました。
自宅で落ち着いていろいろ確認してみると高級スポーツタイツCW−Xには穴が・・・。風呂に入るために服を脱ぐと手足に擦り傷が多数。しかも擦りむいた傷がお湯に沁みる。さらに日焼けした腕や首がお湯に沁みる沁みる・・泣きっ面に蜂とはこのこと。いろいろと反省しながら,この日は速攻で眠りにつきました。

翌日も引き続きブルー。限りなく透明に近いブルー。
歩くとどこかにうちつけたと思われる両ひざに痛みが走るという・・よく歩いて下りてこれたな。神経を張りつめていたため痛みを感じなかったのでしょうなきっと。

いちおう仕事には影響を及ぼすことなく,会社には迷惑をかけることはなかったのですが家族にはなかなかの迷惑と心配をかけてしまいまして反省することしきり。
「もう,山登りやめたら?」と家族が異口同音に言うのですが僕には返す言葉もない。理論派の僕も家族に山に登らなきゃいけない理由を論理的に説明することなどできません。この前の富士山でも股関節を痛めて病院に行ったという前科もあり。

・・ええ,もちろん山登りはやめませんけど(笑)
今回の経験を活かして慎重に山に登りたいと・・・声を大にしては言えないよな。

滑落に至ったことには原因があり,またこうすべきだったと反省することがいくつか。要因を分析して再発防止に努めなければいけません。フォルトツリー解析を行ったところ(ウソですけど),結局のところ,

・もうちょっとで登山口だったので,気が緩んでいた
・足が痛いので早く下りたいと気があせっていた
・とても疲れていた
・ここまでくれば危険個所はないとなめてた,過信してた
・地面が濡れているのに慎重さに欠けていた


というありきたりな原因に加え(この「ありきたり」が怖いのだよ),

・下っている途中からつま先が痛くなってあまり足に力が入らなかった。いつも履いている分厚い靴下じゃなくちょっとちがう靴下を履いていたためと思われる。また靴ひもの結び方も緩かったんじゃないかと・・下りではひもをきつめに結び足首を固定するのが常識

こんな感じでしょうか。
北岳大天井岳でそれぞれ会社の先輩が滑落しかけたのを目の前で見ている僕ですが,自分は大丈夫だろうという根拠のない自信もあったのではないかと。身を持って経験しないと分からないんですよねこういうことって。
その先輩が滑落しかけたのは北岳の下山まであとわずかというところと,大天井で宿泊する小屋へあとわずかというところ。共通点はアホでも見えてきますよね。

そして,今回しみじみと実感したのが,メガネの重要性と単独での山登りのリスク
メガネがないと僕はもうね,なにもできないただのダメ人間なんですよ(もともとダメ人間ですがww)。これからは山に登るときはスペアのメガネをザックに常備することにします(マジで)。
コンタクトレンズの人は予備のコンタクトとか持って行ったりするのかな?
先日登るはずだった金糞岳について調べていた時に,金糞岳で遭難したかたのレポートを発見しました。その方もメガネを川の中に落としてしまい・・とあり実はメガネについてちょうど気にしてたところだったんですよね。


僕は,リアルメガネくんなのだ!(ウソ)

また単独での行動では基本的に助けてくれる人がいません。もちろん親切な方もいらっしゃいますが・・・もしメガネがなく運転もできない状態だった場合でも連れがいれば運転をしてもらえます。遭難してもしばらく気づいてもらえないこともあり得ますからね。
そして大事なものはチャックやカバーのついたポケットに入れておくことも肝要です。

あとはね,他力本願ってわけじゃないけど,何度か書いているように白山って結構な人が来るところなんだからもうちょっと携帯の電波が届くようにしていただけるとありがたいなあと(docomoは結構つながるようですが・・)。

しばらくは,文殊山や三床山や鬼ヶ岳で修業を積んで・・・いや白山にリベンジしたい気も。

【今回の物的被害】
・CW−X穴あき・・・使用できないことはないけどどうしよう?
・メガネ紛失  ・・・翌日,購入しました。2つまとめて。


みなさんもお気を付け下さい。
1mの滑落でも打ちどころが悪ければ大けがすることもあります。頭をぶつければ死ぬこともあります。

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おでこの赤くはれているのを会社の同僚や食堂のおばちゃんに突っ込まれたわけですが,ただのキスマークですよと。「どんなプレイをしてるんですか(笑)」というツッコミも軽くかわし・・・いやこれ虫に刺された(あるいは吸われた)だけなのかもしれないんですけどそれであればホントに虫にキスマークをつけられたというww



1週間が経過し,膝の痛みはようやくおさまりました。かさっぱちがようやく剥けてきたところ。ついでに日焼けした腕の皮も剥けてきたよ・・・ぼくもこれでヒトカワむけたかな。


posted by poptrip at 23:30 | Comment(24) | TrackBack(0) | 白山・別山・三ノ峰 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月27日

別当出合から別山ピストン【後編】

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ガスが晴れるとときどき見える御舎利山と白水湖

見事なまでのガスり具合です。
晴れていれば御舎利山の向こうに,こんなふう↓に白山御前峰が見えるはずなんですけど・・クスン。


2015年6月に別山山頂から撮影したもの

三ノ峰方面はただただ真っ白。僕の心のような純白。
写真を撮る気にもならないわけで。
"gas"には「おもしろい」という意味もあるわけですが,一面の"gas"を見ていても面白いはずがない。なお,登山用語で「ガスる」といのは霧が発生したり雲に覆われることを言いますが"gas"にはそういう意味はないようで。

ここで粘ってもガスは晴れないと判断して,

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別山神社にお参りし,下山開始(11:26)。

ハイマツ帯では鳥がたくさん飛び回っておりました。

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トリの画像だけにトリミングを施しておりますw

しかし,ピントが鳥にぴったりと合ってますなあ。
俺の腕だといいたいところですがCanon EOS Kiss X7iのオートフォーカス技術によるものです。なお,この鳥,調べてみたところホシガラスといいハイマツの種子を食べるそうです。

分岐をチブリ尾根方面へ。

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御舎利山ピストンです。

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御舎利山山頂(2,390m)

山頂からの風景は変わり映えしない一面のガースーであり割愛。
しばらく蝶々と戯れてから下ります。

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遠くの景色は見えず,ただただ下りるだけ。
といっても登りもあるのでなかなかキツイ。

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ミヤマホツツジ/ヤマハハコ/ニッコウキスゲ

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チングルマ(花)/ミヤマリンドウ

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大屏風を慎重に通過。

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往きはあっさりと通過した天池で休憩をいただきます(12:31)

ここで虫たちとお遊び。

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サンショウウオ

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オオルリボシヤンマ

このトンボを撮影するのに相当の時間を要しました。ええ,飛んでいるトンボを撮るのは大変なんすよ。時間にまだ余裕があったのと,疲れを癒すためにたっぷりと天池で時を過ごしました。

ここから油坂を下っていくと,小雨が降ってきたためデジイチをザックにしまいます。

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登りも辛かったけど,このガレガレの下り道はなかなか足にくるのです。

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南竜山荘(13:37)

ここでアクエリアス(350円)を購入。ええ,水がちょうどここでなくなりまして。
なお,南竜山荘は宿泊のみの施設で休憩なんかはできません。それ知らずにぼくここにはいっちゃって。ビジターが休憩する場合はビジターセンター(南竜セントラルロッジ)でどうぞ。

ちょっぴり晴れてきた感もあったので,ウィンドブレーカーを脱ぎ,ふたたびデイジチを首から下げて出発。

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南竜三兄弟(勝手に命名)上から南竜山荘,飛島建設事務所,南竜セントラルロッジ

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登山道は雨で濡れているので慎重に下りて行きます。
甚之助避難小屋を14:21に,15:13に中飯場を通過。それぞれ休憩をとってます。

そして運命の分岐点。

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下り専用道へ。
部分的にちょっと歩きにくい細い道を下っていきます。

ゴールまであと数百メートル・・

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この写真↑を撮影してしばらく歩いたところで

左側の崖に・・・


滑落しましたっ!!(2mほどだけど・・・)

足から落ちたのなら大して騒ぐことでもないんですがどうも頭から落っこちらようで(気づいたら草木だらけの斜面にひっくり返っていた)
滑落の状況についてはまた別記事にて詳しく書こうと思っております。

泣きながら(もちろん心の中で),なんとか別当出合に到着したのは15:55。

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おつかれさまでした・・・うっうっおえっ(と嗚咽が止まらないw)

幸いなことに大きなけがもなく,たいした被害はなくてこうして軽いノリでブログを書いているわけですが,かなり落ち込んで反省してブルーが入ってテンションはだだ下がりで意気消沈し自己嫌悪に陥り,立ち直るのに約1日を要しました(←1日かよっ!)・・・肉体的な痛みがひいたのは3日後(まだちょっぴり足が痛いんだけど)。そして手足には無数のかさっぱち(福井弁で「かさぶた」のこと)がまだ残っております。

下に張り付けたログ(ルートラボ)でも滑落した付近ではかなり変な動きをしているのが確認できると思います。

【実績行程】
別当出合 05:43
中飯場06:12(休憩6分)
甚之助避難小屋 07:16(休憩10分)
展望歩道分岐08:02(休憩10分)
油坂の頭09:04(休憩14分)
別山山頂10:44(昼食42分)
御舎利山11:38(休憩5分)
天池12:31(休憩12分)
南竜山荘13:37(休憩14分)
甚之助避難小屋14:21(休憩5分)
中飯場15:13(休憩5分)
別当出合15:55

登り:5時間01分(休憩40分含む)
下り:4時間29分(休憩41分,滑落含む)
歩数:約43,500歩






posted by poptrip at 21:00 | Comment(4) | TrackBack(0) | 白山・別山・三ノ峰 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする