2018年09月13日

みちのくひとり旅〜最終章〜

新潟港の新日本海フェリー乗り場が見えてきたところで雨がぽつぽつと降りだしました。グッドタイミング。
うん,いい流れだ。

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出航時間の2時間前とずいぶん早めに着いてしまったわけですが,雨の中を歩くのは,歩くの大好きマンの僕でもできれば避けたいのよ。いちおう折り畳み傘は持ってきていたんだけど今回の旅で使用したのは一度だけ。まあ天候には恵まれたほうなのかもね。豪雨災害にも地震にも幸いなことに遭遇することなく。

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このフェリーは日曜日の16:30に新潟を出発して敦賀に着くのは翌月曜日の朝5:30。週に1便しか運行していない。

そして僕のとったチケットはツーリストAという下から3番目のクラス。たぶんむかしで言う二等クラス。敦賀までの乗船で7,320円。宿泊+移動でこの値段なら安いもんだ。船旅を楽しむというよりは宿泊施設が船で,移動も兼ねて乗ったというような感じ。一石二鳥。

ちょっぴりワクワクします。だって船旅って初めてなのよ。

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16:20に乗船開始。

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ボーイスカウトの行事で停泊しているフェリーに宿泊したという記憶はあるのだけれど船で長距離移動+宿泊ってのは初めての経験。軍艦島へ行くために長崎のドンキホーテで購入した酔い止め薬が残っていたのでそれを服用済み。

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テレビのないカプセルホテルといったところか。ツーリストBにしなかったのはコンセントの有無が一番の決め手(ツーリストBは完全な2段ベッドでコンセントもないのです)。

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この10人部屋にはどうも僕一人しかいないようです。いやあこれはラッキー。
山小屋で泊まるときに,大きな部屋をひとりで独占するのと同じ爽快な気分。それを海でも味わうというね。

僕ね,最近いびきをかくことがときどきあるらしいので(ヨメ談),他の人に迷惑をかけたくないなあ・・と思ってましたからそういった面でもホッとしました。

荷物を置くと,貴重品とカメラを持って(カメラが一番の貴重品だw),船内を探検。

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エントランス

この日は,雨と風のためか外に出れるのは後部デッキのみ。そこで出航の瞬間を待ちます。

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16:40定刻より10分遅れで出航。

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カモメがたくさんついてくるのよね。なぜかわからないけれど。

そしてやることもないので部屋に戻りスマホでネット徘徊。まあまあ揺れるんだけど許容範囲。薬を飲んでるせいもあるのかもしれないけれど船酔いの心配はなさそうです。

そして,18:00になるとお食事タイム。
完全予約制の高級レストランにはもちろん見向きもしなかったので,カフェテリア方式の安いほうのレストランへ。
山登り仲間のおばはんは,むかし新日本海フェリーで働いていたことがあったので「船の中の食事は高いからコンビニでいっぱい買っていったほうがいいよ」などというアドバイスのメールをいただいたのですが,それはもうフェリー乗り場についたあと。また歩いてコンビニまで行くだけの気力はなかったのです。後の祭りというやつですが,値段を見てびっくりするほどのインフレではなく一安心。

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ライス200円,冷奴100円,小鉢100円,茄子の味噌がけ300円,カキフライ400円の合計1,100円。ま,こんなもんだろ。生ビールを飲むオッサンたちが結構いるのにはおどろき。船酔いの心配などは彼らには無用のようです。たぶん船旅になれている人なんだろうな。

ゲーセンには懐かしすぎるゲーム機が多数。

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メガドライブの「ぷよぷよ」に明け暮れた学生時代を思い出したよ。当時の僕と連れはハッキリいってぷよぷよのレベルは高かったと自負しています。

船内にはお風呂もあるのだけど,荷物を極力減らすためタオルとか持ってきてないので(有料で貸し出しも行っているけど),まあ一日くらい風呂入らなくても死ぬわけじゃない。どんな風呂なのか興味は多少あったんだけどやめておきました。だいたい僕は人生においてお風呂に入る時間と散髪の時間ってのはほんと無駄な時間だと思っているわけですよ。

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いちおう無料wi-fiが利用できるんですが,やっぱりときどき電波が不安定になり使えないときもあり,そんなときは文庫本を読みます。ええ,この旅が始まって1度読み終わってしまった2度目の東野圭吾「片思い」。ええ話やわ。

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コインランドリーはなかなかの昭和臭

20:00からは,ちょっとしたミニコンサートみたいなのがあったのでチラ見。2〜3曲だけ聞いて退散。部屋に戻ると就寝の準備。ホテルとは違って歯ブラシはついてこないので,この日は歯磨きができず・・・まいっか(前泊したホテルの歯磨きセット持ってくればよかったな)。あ,歯磨きの時間も僕は人生における無駄時間だと感じております。じっと立ったまま歯を磨いている時間というのが勿体ないと思う僕は寮では階段の上り下りをしながら歯を磨いているのです。家でそれをやったらヨメにせわしないからやめてくれと言われ,しかたなく家ではじっと洗面台の前で歯を磨くという・・・昔はお風呂に浸かりながら歯を磨いていたこともあったのだけれど最近は湯船につかる時間もなんかムダな気がしてシャワーのみなもんで。僕はどうも効率性を求めすぎるきらいがあるようです(自覚ありますw)。
寝ている間に体も歯も洗ってくれて散髪も終わっているようなマシンをだれか開発してくれないか。

消灯時間は22:00。マジで山小屋みたいだな(笑)
僕はベッドの脇の照明をつけてしばらく読書をして眠りにつきました。縦揺れが結構気になりましたが,もう一度酔い止め薬を飲み,さらに睡眠導入剤を飲んで熟睡。爆睡。船旅もありだな。

翌朝は4:30に放送が入り,その音で起床。
朝飯は前日コンビニで買っておいたおにぎりとサンドイッチ。朝はレストランは営業していないのです。まあお金がかかるからたぶん利用しなかったと思うけど(笑)

荷物をまとめてデイパックを背負い,後部デッキへ出て外を見ると見慣れた敦賀の景色が。

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敦賀湾,旗護山とお月様

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野坂山

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火力発電所とセメント会社

この長い長い「みちのくひとり旅」編もようやく終わりに近づいてきました。
僕がジョージ山本の仮面をとる瞬間が。

ただ,僕の中の「みちのくひとり旅」はやはり矢島工務店なわけ。



とんねるずに夢中だった青春時代がよみがえる。

で,ふと疑問におもったんだけど・・・みちのくってどこのことを指すのかね。山形秋田もみちのくなんやろか。まあいいや。東北地方はみちのくってことにしておけば。

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5:30ぴったりに下船。
プロの技だな。電車だけでなく船までもこの正確な時間。出航時の10分の遅れをちゃんと取り戻しました。

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おれは,帰ってきたぞ。

47都道府県制覇という肩書きをひっさげて(オレ的にね)。

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なお,以前バズって僕も利用した「制県伝説」というアプリはこの経県値というアプリのパクリだということで使用できなくなっちゃったようです。おいたわしや。
これ以上制県値を上げるには和歌山のアドベンチャーランドへパンダの赤ちゃんを見に行って宿泊,あるいは水戸の偕楽園に行って茨城で宿泊するくらいしか考えられないわけだが,思い切って山口あたりに移住するってのも・・・ないな。

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僕は,ヨメの迎えを待つあいだつい2か月前まで住んでいた会社の寮でひと眠りすることにしました。

僕はふだん,旅行へ行っても絶対におみやげというものを買ってきません。でも,今回は郡山人さんにいただいた郡山名物「ままどおる」がありまして,帰ってから実家にも持って行ったのですがこれを食べた母親が大絶賛。おいしいおいしいというわけで,郡山人さまさまでございました。

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画像は高崎駅でスマホが見つかって安堵した僕がホームで思わず口にしていた「ままどおる」

長らくおつきあいいただきましてありがとうございました。

明日からは通常モードに戻ります。


(おわり)

posted by poptrip at 22:45 | Comment(8) | お散歩・お出かけ(県外) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月30日

東京は夜の八時

俺のフレンチを出てもとくに当てはない。
まず,ムスメは未成年だから酒が飲めないからBARとか居酒屋に行くってならないのよ。それにふたりとも腹がいっぱいすぎて何かを食べようなどと言う気にならず・・・

今回はギロッポンでチャンネーとシースーはナシで。



いや僕も六本木で寿司なんて食ったことないんですけどね。

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じゃあとりあえず新橋まで歩こうか。
ということになり。

実を言うともともと帰りに銀座のミスドに行くつもりだったものでね。
そう,この日は三太郎の日。auスマートパスプレミアム会員である僕は324円分のドーナツがもらえる日だったんですよ。ドーナツを持って帰って翌日の朝食にしようと目論んだわけです。

ミスドは銀座のはしっこのほう(新橋寄り)にあるので,それを目指して銀ブラ。銀のブラジャー。

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アップルストア。元マカーでアンドロイドのスマホ使ってる僕には全く用のない場所。マッキントッシュコンピュータを使ってたむかしの僕なら喜び勇んで入店するんだけど・・・
なんかね,自意識過剰なんだろうけどMacからWindowsに乗り換えた裏切り者みたいな気がしてるというのもあって(笑),覗くこともできないんだよね。

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銀座五丁目

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銀座六丁目

ギンザシックスって銀座六丁目にあるからああいう名前になったんだね。

それにしても何がオドロキかってえと,中国人の多さですよ。ハイソでブルジョワな街だった銀座も中国人観光客だらけ。観光バスが通にずらっと並んでるんですよ(なるべくバスが入り込まないように写真をとりましたが・・・)。

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銀座のクラブ街。東京で働いていたころ,何度か接待で連れて行ってもらったことがありますがまあ二度と行くことはないでしょうな。ムスメは一生行くことがないだろうと・・・思うんだけど数年後あそこで働いていたりしてね(絶対ないからこういうことが書けるんだよ)。

博品館(おもちゃやさんです)などをぶらっと見て回り,角を曲がるとミスドが見えました。
するとそこには,長蛇の列ができておりました。えーっ!!マジか。
そうなんです。東京って人口の割にミスドの数が圧倒的に少ないんですよ。これは短く見積もっても20〜30分はかかるな。ケチを自称する吝嗇家な僕でも旅行先でしかもムスメを連れてこの列に並ぶほどのアレではない(笑)

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ミスドの2階にはフーターズがありまして,僕は敢えてそれを口に出さなかったのですが気づいたムスメが「あっ!フーターズだ!」って言うものだから,仕方なく僕も相槌を。なぜムスメがフーターズを知ってるかって言うと以前家族で泊った赤坂エクセルホテル東急の2階にフーターズがありましてそのときにこのお店はこうこうこういうお店なんだよ。と教えてあげたことがあったんです。おりこうさんなムスメはそのことを未だに覚えていたようで。

そして,右上の写真はご存知秋吉銀座店です。つい先日,週刊ポスト(Yahoo!ニュース)に載ってましたね〜。

【外部リンク】福井発の焼鳥チェーン『秋吉』、客を“社長”と呼ぶ謎を直撃(Yahoo!ニュース/Newsポストセブン)

この秋吉銀座店には20年近く前にお世話になったことがありまして,そのことをブログに書いたことがあります。

【参考過去記事】焼き鳥で銀座の夜を思い出す(2010年5月)

しばらく歩くともう新橋です。
どっか茶店でも入ろうかとあたりをうろつくのですが,高いお店しか見当たらず・・・

僕は翌日も早朝から青春18きっぷで北へ向かわなければならない。ムスメも翌朝からサークルの合宿があるという。東京は夜の八時。じゃあ,新橋の伏魔殿であるニュー新橋ビルの中を探検して終わりにするか。

このビルはなんていうか・・・年頃のムスメが足を踏み入れるようなビルではないのです。ま,お化け屋敷に一緒に入る気分でムスメとビルにはいります。すると,ムスメはトイレにいきたいと言い出しまして,じゃあニュー新橋ビルのトイレをお借りしようか。そしてそのトイレはチップ式トイレなのであります!!イマドキこんなトイレが日本にあったとは・・・

そして,全く入るつもりのない地下の飲食街を一周することに。
歌舞伎町を圧縮したような異次元空間。中国女(by YMO)が呼び込みを行っている。かと思えば厚化粧のおばさんが「ウチは日本人の店だから安心して入って行ってね」と声をかけられる。もちろんすべて無視を決め込む。

ムスメの目にニュー新橋ビルがどう映ったのかは定かではないが,東京という街の多様性・不思議・怖さいろんなことを感じ取ってもらえれば幸いかと。

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新橋駅前のSL

帰りなさい 汽車ぽっぽでしょ ぽっぽ♪
ぽっぽぽぽぽぽ ぽーっぽー♪
ぽっぽぽぽぽぽぽっぽっぽぽぽぽ♪
ぽぽぽぽぽぽ ぽぽぽぽぽぽぽ ぽっぽ♪


と最後も鼠先輩で〆てみました。

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新橋駅ホームからニュー新橋ビルを望む


(つづく)



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2018年08月27日

みちのくひとり旅〜プロローグ〜

過去に何度か書いているが僕にはささやかな夢があった。
SKKSになる前は日本百名山を50以上登ろうなどとも考えていたのだけれど,その夢は虚しく散った。代わりに以前から考えていたもう一つの夢がむくむくと励起してきたのだ。

そう,47歳のうちに47都道府県制覇というものだ。



この図の通り,残るは秋田・山形という偏差値70クラスの難関。
北陸からのアクセスの悪さはなかなかのもの。

鳥海山や月山といった山に登って秋田・山形を訪ねるというのが最高の形だったのだがひとりでの山登りは避けるしかない。じゃあ山形・秋田に行って何をするんだってハナシなのだが,ちゃんと僕は山の代替品を手に入れていた。テツである。そう,テツを楽しみながら秋田・山形を満喫しよう。そうだそれがいい。
もちろん7月に広島に行ったっきり忘れられたように僕のスマホケースに収まったままの青春18きっぷを利用する。ただ,北陸新幹線という福井県人には無用の長物のおかげで距離的には近い日本海側からアクセスするのは18きっぱーには非常につらいものがある(並行在来線では18きっぷは使用できない)から東海道周りで東京経由で北上しよう。そして帰りは秋田あるいは新潟からフェリーで敦賀に帰ってくるというプランをたてた。東京ではムスメと銀ブラでもするのもありだな。オラ,わくわくすっぞ。

まずは宿を抑えなきゃいけない。秋田からフェリーで敦賀に帰るつもりで秋田のホテルをとろうと楽天トラベルで検索するが・・・

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そ,そそそんなバナナ。

1軒もヒットしないってどうゆことよ。予約しようとしたのは利用予定日の1ヶ月以上前だぜ。ウソみたいだろ。
今までこんなことはなかった。超高級ホテルやカプセルホテルくらいは空きがあるものなのだが・・・岩手県も同様に全く空室がないというアンビリバボーな状況。
調べてみたところこの日は大曲の花火大会というものがある日だったようで・・・

いまさら日程を変更するわけにもいかず,こうなったら秋田県にはちょっぴり立ち寄るだけにして山形あるいは福島に宿をとることに。あ,そういえば福島県には東日本大震災直後からこのブログにコメントをくれるようになった郡山人さんという方がいらっしゃる。彼に会うのもアリだなと連絡をとってみるとオッケーの返事。ということで郡山に宿をキープ。

せっかく東北に行くんだからついでに秋田新幹線,山形新幹線,上越新幹線(もうじきなくなるといわれているMaxとき)に乗っちゃおう(青春18きっぷだけで東北を巡るのは不可能にちかいのだ)。新幹線に乗れば時間に余裕ができ,多少の観光もできるだろう。できあがった最終プランがこちら。

1日目:青春18きっぷで鯖江から東京まで(東京泊)
2日目:宇都宮まで青春18きっぷ。そこから山形新幹線(山形泊)
3日目:角館まで青春18きっぷ。そこから秋田新幹線(郡山泊)
4日目:普通乗車券で燕三条まで。上越新幹線で新潟(フェリー泊)
5日目:早朝敦賀泊。ヨメに敦賀まで迎えに来てもらう。

盛りだくさんなみちのくひとり旅。

その場しのぎのなぐさめ聞いてみちのくひとり旅。
僕はジョージ山本になりきったのである。例の如く本日よりしばらくは,このみちのくひとり旅の模様をお送りいたします。ボツになりそうなハイライト画像を以下に掲載。

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ということで本日よりほぼみちのくひとり旅のブログになるので,ほぼよろしく(←ソフトバンクか!)。




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2018年07月29日

2018夏の青春18きっぷの旅 広島1泊2日(江田島旧海軍兵学校)

江田島(えたじま)旧海軍兵学校(海上自衛隊第一術科学校)。
自衛隊の広報活動の一環として無料で見学(ガイド付き)することができます。
今回の旅の主目的,メインエベントです。

ちばてつや先生のマンガ「紫電改のタカ」の文庫版の解説で当時は唯の国際政治学者だった舛添要一が書いていました。

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”江田島の海軍資料館に行くと,この作品の主人公のように特攻隊として散っていった若者たちの遺書が残っている。20歳前後とは思えないしっかりした筆致で,母に宛てて国のために死んでいく気持ちを切々と綴っている。涙なしには読み進めることはできない。ぜひ,若い読者諸君には,江田島に足を運んでもらいたいと思う。”

もう20年近く前に読んだこの舛添要一の推奨が頭の隅からずっと離れなかった。特攻隊員の遺書は,遊就館でも知覧でも読んで涙した。でも,やはりここへはどうしても行きたかったのです。

路面電車で広島港まで行き,船に乗ります。

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福井県に住んでいたら船に乗ることなんてまずないんだけど,広島の人なんかは結構乗っていたりするのかな。

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江田島(小用)に上陸。
バスに乗ると術科学校前バス停まで(150円)。

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バスの車内には海兵さんの姿も。
江田島の旧海軍兵学校は,現在海上自衛隊の第一術科学校,幹部候補生学校となっており若い自衛官がここで厳しい訓練を受け,学んでいるのです。

豪雨災害により一時見学を中止していたのだけれど,再開した一発目の回(朝10:00見学開始)に参加することに。船やバスの時間を考えるとどうしても待ち時間が生じてしまう。兵学校の見学時間に合わせてフェリーやバスを運行しているわけではないのだからしょうがないのだけれども。

おあつらえ向きに近くにファミマがあったのでコーヒーとパンを買い,くつろぐことにします。

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最近のコンビニはこういうイートインスペースがあってとても便利になっています。電源もあるためスマホの充電もバッチリ。酷暑の中外で待っている必要がないのはありがたいことです。ここで買ったジョジョリオンの最新刊を読みながら見学受付時間まで快適に時間を潰すことができました。もちろんOPP(おなかぴーぴー)対策もここで。

見学受付は見学開始30分前から開始。
ジョジョリオンを読み終わるとちょうど9時半。
受付を行います。住所氏名を書きますが身分証明書はとくに提示する必要はありませんでした。

僕がいちばん乗り。

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見学開始まで赤い建物(江田島クラブ)で開始までお待ちくださいと。
建物内には誰もいません。

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モニターに映る海上自衛隊の広報用のビデオ(モノホンの訓練の様子)は非常に興味深いものでした。
しかし,ここで待っていても誰もやってきません。自衛隊グッズを販売する売店などもチラ見しつつ,もしかしたら見学者は僕ひとりなのかな。と不安になります。

見学開始時間10時の2分前くらいにようやく女性2人組が現れました。どうも今回の見学会はこの3人だけのようで・・・そして女性2人組はとくに軍事オタでもなさそうな地元の方っぽい。一人少し大きめのデイパックを担いでカメラを首からぶら下げているオレは彼女たちから見たらヤバいヲタ系人と思われていたかも(笑)

案内してくれるガイドさんは自衛隊のOBなのかな。
注意事項を聞いてからガイドさんを含めた4人で歩いて見学です。

資料館には特攻隊員の遺書や海軍として残しておくべきと判断された歴史上の貴重な書類(本当はこの倍くらいあったのだけれど保管場所もないということで半分は泣く泣く焼却することになったらしい)があることから敬意と慰霊の意味か短パンやサンダル,タンクトップなどでは見学ができないのです。しかし・・・オレそんなこと知らずにハーフパンツ履いてきたんだけど大丈夫か・・・目をつぶってくれたのか膝が少し隠れるくらいの長さだったからオッケーだったのか,何も言われませんでした(よかった)。
ハワイで戦艦ミズーリを見学したときに買った米軍のキャップをかぶって行ったら見学を許可されていたなかったりして。

まずは大講堂。

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改装して壁はきれいになったようです。ただ屋根の周りの銅の部分の緑青(銅が酸化することで生成される青緑色の錆)は,議論があったんだけれども歴史を感じさせるということでそのまま手入れしなかったとのことです。

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緑青が分かる画像を

この日は大講堂で特に行事がなかったようで,大講堂の中も見学させていただきました。

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昔は,ここで卒業式が行われるときに成績順に並んだのだそうで。だから順位がはっきりわかってしまうというある意味残酷なシステム。ただ現代ではそういうわけにもいかず,上位数名だけが成績順に最前列に並び,あとは五十音順に並ぶんだとのこと。渡辺さんなんてかわいそうですよね,などという冗談も。

なお,当時は最も優秀な男は海軍兵学校に,その次に優秀な男が陸軍士官学校へ,この二つに入れなかった人が東大に行ったのだというガイドさんの言。海軍兵学校と陸軍士官学校の優劣はないものだと僕は思ってますが海軍さんはやっぱりプライドが高いのかもしれませんね。ま,その優秀だとされた人間たちが戦争を始めたわけですから・・・教育というものは本当に重要だとしみじみ感じます。

陸軍士官学校と海軍兵学校はどちらがレベルが高かったですか? (Yahoo!知恵袋)

大講堂の次は赤レンガの幹部候補生学校(旧海軍兵学校生徒館)へ。
この校舎の横幅は約140m。戦艦大和は263mですからこの倍くらいあったんですよ。というガイドさんの言葉にうんうん。大和が263mだってのは僕はもちろん知っていたんだよ。大和は何mあったか知ってますかと先に問いかけられたら263m!って答えたんだけどなあ(笑)

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この建物の出入り口には扉がありません。理由も説明してくれたはずなのですが忘れちゃいましたw

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戦時中は,この建物の真ん中上部に菊の御紋があったそうなのですが,進駐軍がやってきたときに海に沈めたのだということです。今はちょっと分かりにくいかもしれませんが金の錨のマークがあります。

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扉がないからこんな写真がとれちゃう。
坂の上の雲のロケで使われたんだそうで。

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中庭にある桜の樹(いわゆる同期の桜)

この桜の樹の前での卒業記念写真を撮る学生(自衛隊員)たちも多いとのこと。

次へ移動です。

遠くの方に,

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戦艦陸奥の40センチ主砲と高角砲

が見えます。
あとで調べて分かったのですが第2・第4火曜日はこの手法の近くまで行って見学することが可能です(その代わり,教育参考館は休館日)。

またその周りでは休日だというのに自主訓練を行う隊員たち。

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頭が下がります。

見学中にも何人かの隊員たちとすれ違ったのですが女性の姿もちらほら。

そして,ここからが舛添要一の言にあった資料館(教育参考館)。

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一礼して脱帽して入ります。

特攻隊員の遺書のほか歴代海軍大将ゆかりの品,山本五十六元帥が撃ち落された飛行機の部品なども展示されています。福井県出身の佐久間艇長の遺書(以下),福井県出身の海軍大将ケイスケ・オカダの遺品なども。

1910年4月15日、第六潜水艇は山口県新湊沖で半潜航訓練中沈没して佐久間以下14名の乗組員全員が殉職した。同年4月17日に第六潜水艇が引き揚げられ、艇内から佐久間の遺書が発見された。その遺書の内容は同年4月20日に発表されるや大きな反響を呼び、同日中に殉職した乗組員14名全員の海軍公葬が海軍基地で執り行われた。同年4月26日には、佐久間の葬儀が郷里の前川神社で村葬として執行された。
殉職した乗組員は、ほぼ全員が自身の持ち場を離れず死亡しており、持ち場以外にいた乗組員も潜水艇の修繕に全力を尽くしていた。佐久間自身は、艇内にガスが充満して死期が迫る中、明治天皇に対して潜水艇の喪失と部下の死を謝罪し、続いてこの事故が潜水艇発展の妨げにならないことを願い、事故原因の分析を記した後、遺言を書いた。
(wikipediaより)


ここでは,展示品を自由に見て回ってください(撮影禁止ですと再度の注意があり)とのことだったんですが,正直すべてをじっくりと見ていたら時間が足りません。トイレに行ってから手を洗った後にうっかり僕は手に持っていた帽子をかぶってしまったのですが,ガイドさんにやんわりと注意されました。穏やかに言われたのですが結構迫力がありましたな。やっぱり元軍人の威厳とでも言いましょうか。
遊就館や知覧ではこのような厳格な注意はなかったと思うのですが,海軍ていうのはやっぱり誇り高いところがあるような気がしました。

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特殊潜航艇

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戦艦大和の砲弾

「今日は人数が少ないので質問を受け付けますが何かありますか?」とガイドさん。
マニアックな質問をしてもよかったのだけれど,同行している2人の女性はそっち系の人じゃないのは明らかだった(あっ。これ「この世界の片隅に」(ドラマ)で出てきたところだ!」なんて写真を撮っていた所謂軍事関係の素人さん)ので,ありきたりの質問を。

普段はどれくらいの人が見学に来るんですか?と尋ねるとだいたい各回少ない時で20〜30人。だいたい50人くらいですかねえ。多いときは100人なんてときもありますとのこと。3人なんてことは非常に稀なようで。まそりゃそうだわな。酷暑のなか,しかも豪雨で見学が中止されていた後の再開一発目の見学会だから。

見学が終わったのはちょうど11:30。1時間半の見学でした。
ここから,江田島クラブに戻りまたお話を聞かせてくれたりするような雰囲気だったのですがバスの時間(11:38)が迫っていたため僕は後ろ髪を引かれる思いで退散することに。同行の女性たちはクルマで来ているとのことで(船を使わなくても橋を渡って江田島に来れるようです),スミマセンお先に失礼します。ありがとうございましたとガイドさんと女性に御礼を言い,僕はバス停へと急ぎます。

バスで小用港まで。
港周辺にはコンビニがないので,売店でパンを購入して腹を満たしつつ1時間近くフェリーを待ちます。先にも書いた通り兵学校の見学時間とバス,フェリーの接続時間は全く関係がないのでこういう空き時間ができちゃうのよ。効率よく見学するにはやっぱりクルマがいいんだよね。

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小用港の対岸にみえるのは呉の街かな

僕の旅のいちばんの目的は達成。
あとは福井へ帰るだけ。

ありがとうございました。


posted by poptrip at 19:00 | Comment(4) | お散歩・お出かけ(県外) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月26日

2018夏の青春18きっぷの旅 広島1泊2日(宮島・厳島神社)

広島駅前で一日乗車乗船券(840円)を購入し広島電鉄に乗りフェリー乗り場に着いたのは16:48。
無敵の通行手形「一日乗船乗車券」を提示し,17:00のフェリーに乗り込みます。

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宮島には橋がかかってないので(たぶん),船は観光だけではなく生活に利用されているみたいで,郵便屋さんも船からバイクに乗って下りてきました。

こんな時間から宮島へ行く酔狂な観光客は数人のみ。デッキでカメラを持ってきょろきょろしてるから数人のソロの数名が観光客であることは一目瞭然。

宮島・厳島神社に来るのは,たぶん18年振り2度目。
あの時は広島出身の同僚と出張,現地で合流した同僚の彼女と3人で訪れたのです。覚えているのは鹿がたくさんいたことと水族館に行ったことのみ。数年後,その彼から結婚したというハガキが来ましたがその相手がそのときの彼女だったのかは不明(笑)

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船の上から厳島神社を。
海水に浸かっていて腐らないのかなあと思っていたら,この鳥居は八代目で明治8年(1875年)に建て替えられたもの。それでも140年も海の上にに建っているってのがすごいね。

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平清盛と鹿の親子がお出迎え。
今年は平清盛生誕900年,厳島神社が今の姿になってから850年なんだそうで。

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ガイジンさんが多いのよ。
中国人じゃないガイジンさんが。

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一度来たことがあるし,それほど気が進まなかったんだけどやはり日本三景,世界遺産。画になる風景だらけで,実はけっこう来てよかったというのが恥ずかしながら素直な感想。

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干潮のときには鳥居の下まで歩いて行けるようなのですが,残念ながら僕が尋ねた日は潮位がそこまで下がらなかったよう。

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帰りのフェリーは空調の効いた室内で。

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ははあ。
現地ではこんなテレビが流れておりました。
豪雨災害・生活情報。

こんなことになってるとは福井にいたら,ていうか広島以外では気づかないよな。今年の豪雪の時もしばらくは福井のテレビも豪雪情報がテレビでずっと流れててこんな感じだったんだけどたぶん他の地域に住んでる人は全く知らなかったんだろうと思います。

被害に遭われた方が一日も早くもとの生活に戻れることを願いつつ,僕は夜の広島繁華街へと向かいました。



posted by poptrip at 22:00 | Comment(0) | お散歩・お出かけ(県外) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする