富士山に行ってきました(その3)

(前回までのあらすじ)
睡眠不足のsleepy boyであるpoptripは,なんとか富士山八合目手前(標高3,300m)まで登ってきたが,左足股関節に違和感を覚える。不安を抱えながらpoptripは山頂を目指す。



ええ,そういうことです。

ヒィヒィいいながら(実際はそんなこと言ってないけど気分的にヒィヒィ言ってたんです!),なんとか八合目に到着。

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八合目・見晴館跡(3,400m)(8:28)

ここから頂上までがホントにキツかった。今まで登った山の中で一番きつかったと思う。傾斜はそれほどでもないと思うんだけど,僕の調子があまりにも悪すぎた。ちょっと富士山をなめてたところもあったのかな。
頭痛などの高山病の症状はないものの,すぐに息が上がり,足が止まってしまいます。足を上げるのがこんなに苦痛だとは。なぜここまで調子が出ないのか自分でもわかりません。繰り返しになりますが睡眠不足のせいか,日ごろの不摂生のせいか,ここ最近は杣山(492m)にしか登っていないというトレーニング不足か。痛む左足を考慮してもあまりにも不調すぎる。

山頂まではあと標高で300mほど。
ベストの状態ならたぶん1時間弱で登れる標高差なんですけど・・・

九十九折りの登山道。次の曲がり角までの20mほどは休まず歩こうと心に誓うんですがそこまで歩けず立ち止まらずにはおれない。まるでよたよた氏になった気分(よたよたさんごめんなさい。よたよたさんを無断使用しちゃいましたww)。

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下山してくる人にはすべて道を譲り,その間休憩して息を整えます。一般的には登り優先なので「どうぞー」って譲ってくれようとする人もいるのですがそれがおせっかいにしか感じられない末期的症状。逆に「どうぞ」って下りの人に道を譲る不甲斐なさ。それに加えて少しずつ左足の痛みが気になりだします。

そうそう。沢山の人とすれ違ったんですが,ジャージにスニーカーって人も結構いたのがビックリ。富士山ってのは・・不思議なところですね。
ていうか,こんなにたくさんの人が御殿場ルートを登ったのか?どうみても体力的に厳しそうなぽっちゃりの方やご高齢の方もいらっしゃるんですが・・後で調べたところ富士宮から登って御殿場に下りるという人が大勢いるんだそうで。ええ,御殿場ルートはあの登りで四苦八苦した憎き砂礫を駆け降りることができる大砂走りという名所のある人気ルートなんです(あくまでも下りの場合ですよ)。

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出発前に会社の先輩に言われた「途中での撤退も考えて登った方がいいぞ。あと携帯用の酸素缶も持ってけよ。」という言葉が頭をよぎります。ええ,このありがたいアドバイスのおかげで携帯用の酸素も持ってきておりまして荷物が増えているんです。ハハハ。
※ネットによると酸素缶はただの気休めで効果もほとんどないため(一時的には効果はあるが逆効果になることもある),不要だという意見がほとんどです。杖とGPSは必携と思いますが

落石に注意しながら,ゆっくりと,ゆっくりと登って行きます。ここで3~4人の登山者に軽く追い抜かれます。ああ,僕も元気ならあれくらいのペースで登れるんだろうなあ・・ここって大した傾斜じゃないんだろうなあ。立ち止まる度にGPSを確認し,標高があがっていることを確認します。数メートルしか上ってないことは分かってるのに。

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鳥居が見えてきた!

ラストスパートをかける余裕もなく,ペースはあがりません。
一歩ずつ,足を引きずるように登っていくと・・

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やりました!
ついにやりました。

10:10に御殿場ルート山頂(3,706m)に到着です。登山口から8時間55分。ほぼコースタイムどおりでしたが後半だけならコースタイムをオーバーしてました。

なお,山頂郵便局はいま改修工事中で山小屋「銀明館」内で仮営業中。住所は静岡県駿東郡小山町須走となっております。
有名な話ですが,富士山の山頂付近は富士山本宮浅間大社の私有地であり,県境が定められておらず住所もありません(いろんな問題がからんでいるようです)。静岡県でも山梨県でもない,もっといえば何県でもないという不思議な場所に僕はいるわけです。

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この噴火口の迫力は満点。
深さは237mもあるそうです。
富士山からの眺めは全く期待しておらず(もうすでにガスが上ってきてたし),やっぱり山頂で一番見たいものはこの噴火口なわけです。

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さて,ここで一考。
三角点のある富士山の最高標高地点・剣ヶ峰(3,776m)を目指すかどうか。

富士山は各登山口の「頂上」に到達すると登頂したことになるため,そこで登山を完了し,最高標高地点まで登らない登山者が多い(wikipediaによる)んだそうで,いちおうこれで百名山20座目に登頂成功ということにはなってるんです。胸を張って富士山に登ったと人に言えるんです。

体力的にも精神的にもアレなんですけど,とにかく左足の調子が思わしくない。とりあえず,長めの休憩をとることにします。
山頂でコーヒーを飲んだり,カップ麺を食べようと鍋と水,ガスバーナーも持ってきたんですがもうお湯を沸かす気力もありません(結果論になりますが,1kg以上ただのお荷物を背負ってきたということになる。オレのバカバカバカ!)。
僕が登る前に想像してた山頂での爽快な気分とはまったく違うんだよ,困ったことに。

ここから剣ヶ峰は往復わずか45分です。吉田ルート・須走ルートの山頂からだと剣ヶ峰往復は95分ですからあきらめもつくのですが・・

そして御殿場ルートの下りコースタイムは3時間50分。それだけの体力を温存しておかなくてはいけない。またこの状態だと下りもコースタイムどおりに歩ける保証すらない。暗くなる前に駐車場まではたどり着きたい。夕立の心配もあるから少しでも早く下山したい気もする。最悪の場合,山小屋に一泊するという手もあるな(予約なしで泊まれるのかどうかはわかりませんが・・・)。山岳保険にもちゃんと入ってるし,登山口から山頂までずっと携帯は電波が通じてたし,ここで下山したらとても後悔しそうだし。三角点マニアの僕は迷いに迷います。思考の迷路にはまりこんだ愚かな男。
石鎚山では,最高点への到達をあきらめて下山したこともありますから,どちらかというと僕は石橋をたたきまくって渡る性格で,無鉄砲ではないと思っているのですが。

果たしてこの3,700mという高地の酸欠状態で正しい判断ができるのか。

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この地図画像も富士さんぽからお借りしました。

火口を眺めながらおもむろにタバコを2本吸って・・

決めました。

行きましょう。

登山はカンペキに自己責任です。
こういうとき,一人というのはグループで来た場合と違って他のメンバーに迷惑をかけないという利点もあるのですが,問題が発生した場合には一人で解決しなければいけないという大きな欠点もあります。

意を決して剣ヶ峰に向かいます。

ああ,なんか本日の記事はちょっぴりシリアス(笑)な感じになっちゃってますね(そうでもないか)。
どうもすみません。マジメな一面も見せないと・・・

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数分歩くと頂上富士館と浅間神社奥宮が。

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お参りは後にして通過させていただきます。

あ,そうだ。トイレにもいっときましょう。
「行っトイレ!」・・・ううっ・・このダジャレだけは使いたくなかったんだが(笑)

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こちらも利用料は300円。
「日本一高い公衆トイレへようこそ」って書かれてます。
「ライブハウス武道館へようこそ」みたいなノリに,日本一高いってのは料金のことじゃねえのかなどと皮肉を言っちゃあいけません。
ここでも「小」のほうを・・・僕のお腹の中の大気の状態は奇跡的に安定しているようです。

ただ僕のお腹の中の状態を予測するのはほぼ不可能に近く,いつなんどき大物が姿を現そうととするか分かりません。便意は忘れたころにやってくるのですから。ええ,「てんきとくらす」と「僕のお腹の小康状態」ほど当てにならないものはないのです(と前振りのようになってますが下山するまでちゃんとうんことは無縁でしたからね,ご安心ください)。

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足を引きずるようにして剣ヶ峰を目指します。


(つづく)



この記事へのコメント

  • nippar

    手に汗握る一気読みでした^^;

    facebookにupされてたアノ食事が原因でいつものペースではないのかと思いましたが、、、御殿場ルートじゃなければスイスイ登山のpopさんが見れたかもしれませんね^^;(あ、いや、、富士山登頂できた時点でかっこいいです。。♪)

    >最高標高地点まで登らない登山者が多い  ←私、これです^^;
    ジーパンで登山って、、、「あ、オレはジーパンで富士山登ったんやざ~」(←なぜか福井弁)って言いたいんですかねぇ、、、^^;山頂で電波OKもビックリw
    後半も楽しみです♪
    2015年08月11日 10:10
  • poptrip

    >nipparさん

    あの食事の影響は・・あったかもしれないしなかったもしれない。
    まあ寝起きすぐの便意はやつの影響だったと思われます・・(笑)

    貴女は富士山に登ったことあるんですね!
    素晴らしい。富士山に登れればどこの山でも登れますよ~きっと。
    山登り始めて見たら?と無責任に進めてみたりしますww
    2015年08月11日 22:38

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