長老を先頭にヘタレパーティは進みます。
犬は吠えてもキャラバンは進むのです(犬なんていないけど)。


どうも僕は調子が出ません。
睡眠不足がたたっているのか。
おなじくマスターもイマイチ調子が悪そう・・


歩きながら寝てしまいそうな眠気。
無言で歩いて行きます。
沢沿いを歩いたあと,しばらくすると少しずつ傾斜が急になってきます。


道はしっかりしてますが,切り立った崖を歩く箇所が続きます。


休憩をはさんで1時間30分ほどで小さな滝の見える広場に到着。
さて,ここからはこのパーティでの山行の恒例のパターン。
マスターと僕の2人で先行することに。せっかちな二人,そして過去に滑落の経験がある危ないふたり。この比較的戦闘力の高い滑落コンビは自分のペースで歩きたくてウズウズしてたんです(笑)
だって1時間ほど歩いていたらだんだん調子があがってきたんだもん。
おばはんとフジシマは長老に任せて・・・お先に失礼!
ここからはマスターと僕の二人旅。
渡河し,急登を登っていくと


分岐に到着(8:36)。
左に進むと南精進ヶ滝150mとあります。
ザックをデポしてピストンすることにします。
ロープも設置されたなかなか激しい道を5分ほど歩くと

南精進ヶ滝(標高約1,500m)
展望台に到着。
ここから先も道が続いておりまして・・・どうもここを進んでも鳳凰小屋に行けるらしい。しかし,ザックを先ほどの分岐においてきたので戻るしかありません。
分岐まで戻ってきました。

ああ,ちゃんと「滝展望台経由地蔵岳」って書かれてたのね・・・気づかなかったよ。
しかし,この山・・こんな感じであんまり案内表示が親切じゃないんですよ(笑)
これが南アルプスの醍醐味!(←違うと思う)
ここから泣きたくなるような急登がずっと続きます。

鳳凰の滝分岐(9:22)
またザックを置いてピストン。
5分ほど登るとまた分岐がありまして・・

なんだよ。ここまでザックを持って来ればよかったんじゃねえか。
さっきと同じようなパターン・・・また南アルプスの洗礼を受けましたw

鳳凰の滝
再び分岐に戻り,登っていきます。
ここからも鬼のような急登が続きます。鬼のようなって鬼ヶ岳よりもキツイ急登ですよ。岩と木の根でできた段差がとにかくキツイ。手を使って足をかなり上げないといけないような高い段差も多く,足にキマス・・もちろん心臓もバクバク。



ここからしばらくはこんな写真しかないw
眺望もきかないのでもくもくと歩くしかない。
とにかくキツイ。南アルプス入門の山だとか初心者向けの山だとか書いてあるんですけど・・・まあ確かに危ないところはないにしてもこのキツさはね,尋常じゃないよ。

白糸の滝(10:59)
この辺りまで来ると紅葉が少しずついい感じになってきます。標高は1,900mくらいかなあ。


ここからも容赦ない急登が続くんですけど,どうなっちゃってんだよ。
途中,「なんか調子でないね。」「いや僕らの体調と言うよりもこの山がキツイだけなんじゃないっすか」ってそんな会話ばかり。
11:25に五色の滝に到着。


五色の滝(標高2,200m)
この滝はすごかったね・・少しだけパワーをもらったような・・(写真はイマイチですがw)
さて,ここからは僕の持ってきた28年前の昭文社の「山と高原地図」にザレ場の急登と書かれた箇所を通過することになるんですが・・


ザレ場なんてほとんどなく今までと同じような木の根と岩で構成された急登が続きます。ルートが変更されたのかもしれませんね。
ていうかさ,今まで登って来た道がずーーーーーっと急登だったんですけどそんなこと地図には一切書いてないんですよ。どうなっちゃってんの?(文句ばかりですみませんww)
マスターがもう腹が減って動けないと言い出すものですから早めの昼食を。

おばはん特製梅おにぎり
気温が低いからね,食材が腐らないんですよ(たぶん)。
梅をまぶしてあるし。
OPPが気になるところですが,自己責任でいただきます。
ほんとはおかずもあったはずなのに,おかずは後続のおばはんグループの誰かのザックの中・・・しょうがないのでお菓子やゼリーなんかもさっさと食べて出発です。
平坦な道になり沢に出ました。

そして,さらに少し進むと

オベリスクキターッ
これまで木の根っこと岩,そして4つほどの滝しか目に入らなかった僕たちにようやく光が差した瞬間ですよ。やっとアルプスに来たって感じっすか。
そして,再び樹林帯をしばらく歩くと

鳳凰山荘(標高2400m)
に到着(12:55)
昼食込の休憩含んで登山口から標高差1350mを6時間10分。まあ標準コースタイムどおりか・・・僕とマスターの戦闘力なら余裕で標準コースタイムをクリアできるはずなんですが。どうもおかしい。滝の往復もあったからか。
南アルプスの山の標準コースタイムってなんかね・・信用できないっていうかね・・いや僕の思い違いかもしれませんが。
しばらく休憩して,フジシマに電話。
戦闘力の低いおばはん・長老・フジシマの三人がどの辺にいるのか確認すると,まだずいぶんと下にいることが判明。少なく見積もっても1時間以上は待つことになりそうだな。しかしずいぶんと差がついたもんだ。
しょうがないので鳳凰小屋にチェックインを済ませ,僕とマスターの二人だけで先に地蔵岳に登ることにします。マスターの荷物も僕のザックに入れ,不要なものは小屋に置き,地蔵岳に向けて出発です。
(つづく)
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