今回,どうしても乗りたかったのが都電荒川線。ほとんどが専用軌道であるが一部併用区間がある東京で唯一無二の路面電車なのである(東急世田谷線も路面電車に含まれるようだが専用軌道)。東京に住んでいた2年間で一度も乗らなかった路線である。まあフツー乗らないわな(笑)前日一緒にメシを食ったKくんも,東京にもう30年住んでいる1度くらい乗ったことがあるかなあ。と言ってたし。
この日は一日フリーきっぷ(JR,東京メトロ,都営地下鉄,都電,都バス,日暮里・舎人ライナーが乗り放題)で1,590円というものを購入。
まずは飯田橋から東京メトロで早稲田まで。都電荒川線早稲田駅まで歩き,スタートっす。

たまたまだったのか,よくある風景なのか分からないが早稲田駅には缶チューハイを片手に管を巻いているオッサンがひとりいらっしゃいまして。何を言っているのか聞き取れないのだけれどなるべく刺激しないように。えっと・・・阪堺電車を彷彿とさせるこの光景。これこそが路面電車の醍醐味(違うかw)
都電荒川線(東京さくらトラム)は,前乗り後ろ降り,料金は前払いで乗車時に運賃を支払う(実際はほぼ100%の人がICカード)。フリーきっぷは乗車時に運転士に提示すればよい。
そして運賃は困ったことに全区間170円の均一料金(ICカードは165円)という格安料金。早稲田から終点の三ノ輪まで約1時間。もし都電荒川線の早稲田~
しかも乗客は老人が殆どで座席に座ることは自粛を余儀なくされるため10時間立ちっぱなしは,タフガイな僕にとってもかなりの苦行なのである。
もちろん途中下車すれば料金はリセットできるので,10回途中で乗ったり降りたりすればモトは取れるわけで今回も6回乗り降りを繰り返したのだ。

7700形(7703)(早稲田電停にて)
面影橋までは道路の真ん中に専用軌道があり(センターリザベーション),そこから先は完全な専用軌道となった。


(左)面影橋電停付近,(右)高戸橋(後面展望)


学習院下~鬼子母神前間8900形(8902)/鬼子母神付近8800形(8807)(後面展望)
飛鳥山~王子駅前間が唯一の純粋な併用軌道。ここのカオスっぷりはのちほど。


大塚駅前付近8900形(8902)/8900形(8903)(後面展望)
車両のカラーリングに統一感がないのが面白い。
王子駅を出ると,専用軌道(一部センターリザベーション)となる。
三ノ輪橋まで乗ろうかとも思ったのだが,僕がいちばん乗りたかった,見たかったのが専用軌道である王子駅前~飛鳥山間であるため,荒川車庫前電停で下車し戻ることにした。

9002,8810,8505(荒川車庫にて)
荒川車庫の横には「都電おもいで広場」があり,

5500形(5501)・昭和29年製造と7500形(7504)・昭和37年製造が展示されていた。


さて,このまま三ノ輪橋まで都電に乗ってもよかったのだが僕が手にしているのは東京メトロもJRも乗れる魔法のチケット。都電ばかり乗ってると勿体ないきがするのよな(笑)
栄町電停まで歩き都電に乗り王子駅前で降りると,飛鳥山駅まで歩く。この王子駅前~飛鳥山駅間が都電荒川線唯一の純粋な併用軌道である。

僕が乗ってきた8800形(8808)が僕を追い越していく
そして飛鳥山交差点はカオス状態。
アナーキー・イン・ザ・トウキョウ。

クルマに挟まれる8500形(8504)
福鉄などとは違い,軌道上が車道となっているためこのような「あーいあまーあんちくらいすと!」って歌いたくなるような無政府状態となってしまっているのだ。ここは東京だぜ。とヒムロックの名言が頭をよぎる。
飛鳥山からこの8504に乗り,庚申塚で降りると巣鴨商店街を通ってJR巣鴨駅まで歩く。もちろんとげぬき地蔵はよりみちスポット。巣鴨からJR山手線に乗り,大塚駅で降りると再び都電に。大塚駅前電停には駅員さんが常駐している。この電停は乗降客が多いため改札(のようなもの)があるのだ。
大塚駅前から

8800形(8807)
に乗る。
鬼子母神前から学習院下間は結構なアップダウンがある。


学習院下手前の後面展望/7500形(7501) 学習院下電停
学習院下電停で下車すると面影橋電停まで歩く。
まさにウォーク・アンド・ライドである。テツ分補給とウォーキングで僕の健康は維持されているのだ。

8900形(8902)(高戸橋)
後で知ったのだが,この高戸橋は撮り鉄スポット。サンシャイン60をバックに高戸橋を渡る都電というのはお約束の構図なのだということだが,僕はそんなことはもちろん知らないのでそのような定番のショットは収めることができなかった。

面影橋から東池袋四丁目に戻り,ここで東京メトロに乗換え。乗り換える東京メトロの駅は東池袋である。東池袋四丁目から東池袋駅へは交差点をひとつ渡るだけ。
都電では「東京メトロはここでお乗り換えください」と案内があるのだが,逆に東京メトロでは東池袋で都電にお乗り換え債とくださいという案内はなかったように思う。

ほら,東京メトロの駅の表示には「都電荒川線」への乗換案内がないのよ。かわいそうな都電荒川線・・・
東京メトロ丸の内線で飯田橋に戻り,メシを食うと宿に戻り羽生君のフィギュアスケートを観戦しムスメの帰りを待つ。ムスメと市ヶ谷から渋谷(東京メトロ南北線,半蔵門線利用)へ移動し夕食。
夕食後渋谷と恵比寿を徘徊し(渋谷→恵比寿はJRで移動),ここまで正規料金で乗車した場合の運賃は,東京メトロ330円+都電825円+JR531円=1,686円。
渋谷から市ヶ谷(あるいは飯田橋)までJRで戻れば1,686円+165円=1,851円。
フリーきっぷは1,590円であるからいちおうモトはとれたことになるのだが,お得感が全くない。ないどころかケチ道を究めつつある僕は損した気分(笑)
テツ分は満たされたのだがケチ分がまだ不足。
時刻はまだ7時前。
行っちゃう?
ムスメと別れ僕は再び都電荒川線へと向かうことにした(←モノホンのバカw)。
ムスメと別れ,僕は飯田橋から東京メトロで有楽町へ。都営三田線日比谷駅から西巣鴨へ。東京メトロ有楽町線有楽町駅と都営三田線日比谷駅は乗り換えがすごく便利なのです!(新橋で働いているときよく使った懐かしの乗換えパターン)
都営三田線西巣鴨駅には,

同じ東京都交通局ということでちゃんと都電荒川線の乗換駅であるということが分かるような表示がなされていた(都電荒川線【新庚申塚】の文字が見える)。




小台駅で降りると,宮ノ前駅まで歩く。
都電荒川線は駅間が300~400mであり,電車は7~10分間隔くらいでやってくる。電車を降りて次の駅まで歩くとちょうど次の電車に乗れるっていうね。

7702(宮ノ前駅)
宮ノ前駅から次の電車に乗り,さてどこまで乗ろうか。そうだ。アレに乗ってみよう。
冒頭のフリーきっぷの説明のところでさらっと流したのだが,このフリーきっぷは日暮里・舎人ライナーにも乗れるとある。これ,初めて聞く単語なんですけど

熊野前停留場で下車し,日暮里・舎人ライナー熊野駅へ。
・・・やっぱりか。
名前からしてそうじゃないかと思ってたんだけど


ゆりかもめやポートライナーと同じ,新交通システムというやつだった。乗っててもあまり楽しくないのな,これ。なんか素っ気ないというか味気ないというか,まあ個人の感想だけど。
終点の日暮里駅でJRに乗り換え,山手線,総武線で飯田橋まで。
宿に帰ってきたのは22:00ごろだった。
さて,この日の成果。
メシ食って飯田橋まで戻ってきてムスメと別れた時点でのこの日利用したトータル運賃1,851円に,飯田橋~西巣鴨311円,新庚申塚~小台165円,宮ノ前~熊野前165円,熊野前~日暮里226円,日暮里~飯田橋165円を加えると,2,883円!!
やりました。
テツ分は余剰気味,そしてケチ分もお腹いっぱい。
しかし・・・東京さくらトラムっていう愛称は浸透しているのかね?
この記事へのコメント
くまごろう
舎人ライナーにも乗られましたか。舎人公園の下に基地があるんですよね。
かつてはスカイツリー誘致の話しがありましたが、もし足立区にスカイツリーが来てたら舎人ライナーももっと話題になったのでしょうね。
poptrip
今でもチンチンって鳴らしてから発車してましたね!
日暮里・舎人ライナーは・・・ま特に感想はなくw
大塚とか荒川遊園には行ったことがあるのですが王子とかって初めてだったのでなかなか新鮮でした。東京ってやっぱスゴイっすね。いろんな意味で。